2010年03月17日

クロマグロ 「半減」の危機 完全養殖が日本の食卓救う?(毎日新聞)

 すしや刺し身の高級ネタとして人気のクロマグロ(本マグロ)が、13日から開かれるワシントン条約締約国会議で国際取引が禁止される恐れが出てきた。一方、日本国内ではクロマグロの完全養殖化が進む。安定供給と種の保護の両立に、マグロ養殖は切り札となるのか。 【小島正美】

【写真で見る】近畿大学 近大マグロ(1本20万円相当)

 ■苦節40年 クロマグロの完全養殖で世界の先頭を走るのは近畿大の水産研究所。本州最南端にある研究所の大島実験場(和歌山県串本町)を訪れた。船で約10分、沖へ進むと円形のいけす(直径約30メートル、深さ約10メートル)が見えてきた。全部で11基。実験場長の澤田好史・同大大学院教授が生サバを放り込むと、体長1.5メートル前後のマグロがすぐにのみ込んだ。どれも、いけす生まれの親から生まれた完全養殖マグロ。100キロを超すものもいる。「冬は脂がのっておいしいよ」と澤田教授。

 研究所は1970年、体長約20〜30センチのヨコワと呼ばれる子マグロを飼い始めたが、約20年間は失敗の連続。共食い防止にマダイの稚魚を与えたり、常夜灯をつけて激突死を防ぐなど技術を向上させ、02年に世界初の完全養殖に成功した。

 04年から「近大マグロ」のブランドで出荷され、07年からは養殖業者にヨコワを販売。仕入れた愛媛、熊本などの養殖業者は今年、マグロを出荷し始めた。昨年のヨコワ生産は日本で捕獲される約1割の約4万匹で、同大理事の熊井英水教授は「日本の海で捕獲されるヨコワの約10分の1に当たる。量産の研究を重ねれば、天然のヨコワに頼らなくても済むようになる」と語る。

 企業でも、マルハニチロが87年から奄美諸島で養殖に取り組み、「人工飼料で育てるメドも立った」(同)。昨夏、いけす育ちのマグロが卵を産むまでになり、3年後から出荷予定。えさは生のイワシなどだが、「魚粉や栄養剤を混ぜた配合飼料で育てるメドも立った」(同社広報IR部)と飼育技術は着実に進んでいる。

 ■年4万トン消費 日本は国内で消費するクロマグロ約4万3000トン(08年)のうち、約2万トンを大西洋クロマグロに頼る(水産庁統計)。13日からカタールで開かれるワシントン条約締約国会議で、大西洋クロマグロが「絶滅の恐れのある動植物」に指定されると、発効後に日本国内の供給量は半減する。

 太平洋クロマグロやミナミマグロ(インドマグロ)の取引は続き、国内に約2万トンの在庫もあるため、すぐには高騰しないとみられるが、長期的な安定供給に養殖への期待が高まる。

 完全養殖マグロは既に、すし店やスーパーで販売され、関西の「スーパーサンエー」では中トロのさくで100グラム当たり980円。天然マグロより高めかほぼ同じだ。

 課題は子マグロの価格。ふ化した稚魚が5〜6センチに成長するまでの生存率は1割程度と低く、1匹5000〜7000円程度。小野征一郎・近大農学部教授(水産経済学)は「1匹5000円程度で安定供給されれば、消費者が手ごろな値段で食べられるのも夢ではない。日本の技術が世界をリードする局面に来ている」と話す。

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2010年03月11日

「連休前に総裁は決断を」 自民・河野氏が執行部一新を要求(産経新聞)

 自民党の河野太郎元法務副大臣は4日、夏の参院選をにらんだ党再建策について、「連休(GW)前には、谷垣禎一総裁に決断をしてもらわないといけない」と述べ、連休前に谷垣氏を除き党執行部の一新が必要との認識を示した。

 また、「誰が見ても利がない審議拒否をして失敗した。まるでなかったかのごとく振る舞うわけにはいかない」として、川崎二郎国対委員長ら責任者の処分を求めた。都内で記者団の質問に答えた。

【関連記事】
「審議拒否の責任取ってほしい」 自民執行部に河野太郎氏
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2010年03月10日

<掘り出しニュース>ばんそうこうで健康管理システム 血圧から気温まで(毎日新聞)

 【兵庫】ばんそうこう型の器具を体に装着するだけで、血圧や体温などを計測し、家族や病院にデータを無線で送信する健康管理システムの開発に、県立大大学院工学研究科の前中一介教授(電気系工学)を中心としたグループが取り組んでいる。一人暮らしの高齢者や生活習慣病の患者が増える中、人体に負担なく、体調を常時把握できる技術で、完成すれば世界初。今年度で基礎技術の開発を終えており、12年度の完成を目指す。【大沢瑞季】

 尼崎市中小企業センターでこのほど開かれた県立大のフォーラムで公開された。開発しているのは、横6センチ、縦2センチのばんそうこう型の器具で、胸や腕などに張り付ける。超小型センサーなどの技術を持つ前中教授が「付けていることを忘れるようなものにしたい」という思いから、ばんそうこう型を思いついた。

 血圧や体温、脈拍、発汗などの人体データだけでなく、日照や気圧、温度、湿度、騒音などの環境データも測ることで、寝たきりになっていないか、階段から転んでいないかなど、置かれた状況も把握する。約10のセンサーを厚さ1ミリ以内に収める予定だ。

 素材は、皮膚の伸びにも対応し、蒸れないようなシリコン樹脂を使い、着けたまま風呂に入ったり、運動できるものを目指している。センサーが計測したデータは、無線で基地局を経由して福祉施設や病院、家族宅などのパソコンに送られる。異常があれば、警報が鳴り、救助に駆けつけることができる。また病気の兆候を発見し、早期治療に結びつけることもできる。

 将来は大量生産することで、1個100円程度で流通させたい、という。前中教授は「人体を常時観測したデータが蓄積されれば、流行疾患の把握など、新しい研究にも役立つ」と話していた。

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